行政書士と経営学⑤

行政書士と経営学⑤ 人間は心理的に「損失から被る苦痛は、利益を得たときの喜びの２倍感じられる。」という。

つまり、人間は心理的に何かを得ることよりも失うことに対して２倍敏感に反応するということである。いわゆる経営学理論でいう「損失回復」である。

経営学の「損失回復」理論の観点から言えば、１０万円給料が増えた人のモチベーションの上昇幅よりも、１０万円給料が減った人のモチベーションの下降幅よりも２倍大きい。

つまり、給料総額が一定のゼロサムゲームで成果主義で給料に差をつけると、社員間のモチベーションの総計が下がる。日本では給料が「年功賃金」が多い理由は経営学の「損失回復」の理論から説明できるのではないだろうか？