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行政書士と登記⑰

  • ezily5
  • 2021年6月8日
  • 読了時間: 5分

行政書士と登記⑰ 贈与によって所有権が移転されたとき 贈与には ①生前贈与 ②死因贈与 があるが、いずれも登記記録には「贈与」と記載される。 贈与には贈与税の高い税率が課せられるので、税制上の特例がある場合に「贈与」を原因として所有権移転登記されること場合が多い。 1・贈与の税制上の特例には次のようなものがある。 ①相続時精算課税制度による贈与 贈与時にいったん贈与税を支払い、相続時の相続税と清算する制度である。この制度を利用すると2,500万円の非課税枠与えられる。 ②配偶者控除による贈与  配偶者控除を利用した夫婦間での居住用不動産の贈与。婚姻期  間が20年以上夫婦であれば、110万の基礎控除のほか2,000  万の配偶者控除がある。 2・離婚にともなって財産を分けたとき   不動産を分与したときは、所有権移転登記を行う。   なお、財産の分与は当事者間の協議で決定するが、協議が成   立しない場合は、離婚後2年以内であれば家庭裁判所に決め   てもらうことができる。 3・共有名義の不動産を単独名義の所有にしたとき  不動産を共有しているものは、いつでも共有物の分割請求がで  きる。分割方法には以下の2つの方法がある。5年を超えない  期間は分割しない旨の契約をすることができる。  ①一つの土地を分割する   ABが1/2の持分で土地を共有する場合は、まず土地を2つの土   地に分筆する。一方の土地のBの持分を「共有物分割」を原因   としてAに移転し、もう一方の土地のAの持分を「共有物分割   を原因としてBに移転する。  ②2つの土地を分割する。   Aが単独所有したい土地についてのBの持ち分を、「共有物分   割」を原因としてAに所有権移転する。同様に、Bが単独所有   したい土地ついてのAの持分を「共有物分割」原因としてBに   所有権の移転をする。 4・本来の所有者の名義に直したとき  誤って所有権の移転登記をした場合が該当する。この場合は所  有権更正登記を行う。更正の前後で同一性がなければならな  い。土地に抵当権が設定されている場合、設定権者の承諾書  が必要であるが、承諾書が得られない場合は、「真正な登記名  義の回復」を原因として所有権移転登記を行う。 5・土地の合筆や建物の合体をした場合   本来なら土地や建物の登記は表題部の登記であるが、「合併   による所有権登記」が登記される。 6・不動産を交換したとき   ⇒所有権の移転登記をする。   譲渡所得税が課税されるが、次のような場合は所得税が課税   されない。   ①固定資産であること。   ②同じ種類の資産であること。   ③交換する土地は1年以上所有したものであって、交換のた   めに取得したものでないこと。   ④交換により取得した不動産を、譲渡した不動産と同様の用   途に使用すること。   ⑤交換する不動産の価格の差が20%以内であること。 7・時効によって不動産を取得したとき   ⇒所有権移転登記(登記原因取得時効)   専有している財産が他人の所有であることを知らず、しか   も、知らないことについてやむを得ない事情があると判断さ   れる場合の取得時効は10年、それ以外の場合は20年。 8・信託によって所有権が移転されたとき   ⇒所有権移転登記(登記原因信託)   不動産信託とは、「委託者」が自分の不動産の所有権を「受   託者」移転して、その不動産を運用して得られる利益を「受   益者」に与えることをいう。受託者は不動産の所有者になっ   たわけではなく、信託目録に従って、不動産を管理、運用で   きるだけである。 9・借金が払えなくて不動産を債権者に引き渡したとき   ⇒所有権移転登記(登記原因代物弁済)   代物弁済とは、借金などの支払いが滞った場合、現金で支払   う代わりに不動産などを引き渡す契約をいう。   「停止条件付き代物弁済」(債務者が返済しない場合は、不   動産の所有権が債権者に移転するという契約)「代物弁済予   約」(債権者が予約完結権を行使するという契約)、いわゆ   る仮担保登記をすることで債権の保全をする。 10・担保のために不動産を債権者名義にしたとき   ⇒所有権移転登記(登記原因譲渡担保)   譲渡担保とは、借金などの担保として土地などの財産を債権   者に移転することをいう。返済できなかった場合は、債権者   がその所有権を完全に所有する。   注意しなければならないのは、登記原因が譲渡担保の所有権   移転登記場合は真の所有者がわからないということである。 11・差押さえを受けたとき    ⇒処分制限の登記(担保権の実行としての差押え、競売開    始決定による差押え、仮差押え、仮処分、滞納処分による    差押え)ある場合は、処分が禁じられた不動産ので注意を    要することは言うまでもない。 12・会社が合併したとき   ⇒被合併会社の不動産は存続会社に所有権移転をする。存続   会社の不動産については、所有権移転ではなく、商号や本店   所在地が変更になった場合は変更登記をすればよい。なお、   新設合併の場合は必ず所有権移転登記をする。  13・会社の出資に不動産をあてたとき   ⇒出資した会社に対し書有権の移転登記(登記原因現物出    資)をする。    *現物出資⇒金銭に代わって、不動産などを出資するこ     と。 14・町内会の代表者が変更になった場合    町内会などの任意団体が所有している不動産などについて    は、町内会の代表者が変更になる場合は、「委任の終了を    原因として)旧代表者から新代表者に所有権の移転登    記をする。 15・所有者や抵当権者の氏名や住所が変更になった場合    ⇒所有権(抵当権)登記名義人変更登記をする。   これで、甲区については終了ということになる。次回からは   乙区である。

 
 
 

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