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行政書士と刑法の基礎⑬

  • ezily5
  • 2022年9月30日
  • 読了時間: 2分

行政書士と刑法基礎⑬  刑法は例えると、副作用のある薬のようなものである。 違反行為抑止には効果的ではあるが、懲役刑で刑務所に入所すれば、刑期を終えて出所しても、社会から疎外されかれないという問題がある。  つまり、刑罰は制度の意図反して、犯罪を犯した人の生活を困難にするのである。さらに、公務員が禁固刑以上の刑に処せられた場合は、公務員は職を失う。(資格制限、国公 38 条・76 条、地公 16 条・28条 4 項参照。)刑罰には厳しい不利益が伴う のである。  そこで、刑罰以外で違反行為を抑制できない場合に限って刑法を用いるべきという考えもある。例えば、借金の返済や代金の支払いなどの契約違反は、刑罰によらずとも損害賠償等により救済を図ることができる。また、免許・許可の取り消しなどは行政上の措置により規制できる。いわゆる「刑法の補充性」である。  不正行為の全てに刑法が介入するのではなく、刑罰が相応しい行為のみ慎重に刑を科すことを、「刑法の断片性」という。  刑法は公法に分類される。近代以前は民事責任と刑事責任とが未分化であったが、近代社会の成立に伴い国家が刑罰権を独占し刑法は公法となった。民法は私法、刑法は公法に分化した。  民法と刑法の分化に伴って、手続きは民事訴訟法と刑事訴訟法により、それぞれ別に行われるようになった。


 
 
 

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