行政書士と会社設立35
- ezily5
- 2024年8月23日
- 読了時間: 7分
行政書士と会社設立35
行政書士の場合、電子定款認証申請が一般的である。何故なら電子定款には印紙を貼付しないので印紙代(4万円)はかからないからである。
もちろん、電子定款認証を紙申請で行うことができる。
ただし、自分で電子定款の手続きをする場合、専用機材・ソフトの用意や不備のない定款作成など、すべて自分の責任で行わなければなりません。
【手続の流れ】
1.定款を作成後、事前にFAX、メールまたはご持参していただ
き、(その際、併せて実質的支配者となるべき者に関する
申告※をしていただくようお願いします。)公証人の内
容確認を受ける。
2.認証の手続に来られる日時を決める。
3.インターネットで法務省の登記・供託オンライン申請シス
テムから、指定の公証人にオンライン申請をする。
4.必要書類と、手数料を持参のうえ、公証役場出向く。
※ 実質的支配者となるべき者に関する氏名等の申告は、日本
公証人連合会のホームページで提供する「申告書」
の書式を利用し、これをダウンロードして所要事項を入力の
上、記名及び電子署名を付したPDFファイルを公 証人に
メール送信する方法、上記入力したものを印刷し、署名押
印又は記名押印の上、そのPDFファイルを公 証人にメー
ル送信する方法、上記入力したものを印刷し、又は同書式
を印刷し、あるいは公正証書に備え置く同 書式の印刷物を
利用して上記申告事項等を記入の上、署名若しくは記名押
印し、公証人にファックス、郵送、あるいは持参する等の
方法により行う。
★「実質的支配者となるべき者の申告書」を提出頂く必要があ
るのは、株式会社、一般社団法人、一般財団法人のみであ
る。
● 申告書の書式はこちら(日本公証人連合会ホームページ)か
ら。
◆ 電子公証は、申請前に事前に電子署名の取得などの準備が
必要です。
【準備書類】
定款作成代理の場合で同代理人が公証役場にこられるとき
① 委任状(委任者発起人・発起人全員分委任状には定
款内容を添付のうえ、発起人全員の実印で各ページ
割り印するか、もしくは袋綴じし、綴じ目に割印を
する。
なお、発起人が法人の場合(委任者発起人)には、
委任者欄には法人の本店所在地、名称、代表者肩書、
代表者代表者名を記載し、法人の登録印を押印して
ください。
② 印鑑(登録)証明書
【発起人が個人の場合】 印鑑登録証明書
【発起人が法人の場合】
・会社の代表印の印鑑証明書 + 全部事項証明(3か
月以内に発行されたもの)
【発起人が外国人の場合で印鑑登録がない場合】
(押印の代わりに署名(サイン)でよい。)
・サインについての証明書
【発起人が外国法人の場合】
・会社の代表印の印鑑証明書に代わるもの⇒代表者のサ
インについての証明書(日本国内に滞在している場
合、サイン証明書は日本にある自国の大使館や領事館
によっては取得することができる場合がある。国によ
って対応が異なるため、大使館・領事館で取得できる
かどうか、事前に確認する。身分証明としてパスポー
トなどの身分証明書が一般的に必要です。この証明書
は、会社設立の際に必要な書類として広く認められて
いる。
・全部事項証明に代わるもの⇒(適法に設立された)会
社の存在、代表者が明確にされた公的機関よりの証明
書類(これらが記載された宣誓供述書に公証人の認証
を受けたものでもよい。)
③ 謄本(同一の情報の提供)の交付の申請書(謄本申請
書・サンプル)
④ 定款作成代理人の本人確認資料(運転免許証等)
なお、代理人が公証人と面識があるときは不要。
発起人が自ら電子定款を作成し、公証役場に出頭する
とき上記の②及び③に同じ
定款作成者から認証嘱託を委任された代理人が出頭するとき
・ 上記【定款作成代理人の作成の場合】又は上記【発起
人本人作成の場合】に同じ。
・ 代理人の本人確認資料(運転免許証等)
なお、代理人が公証人と面識があるときは不要。
・ 委任状(委任者電子定款作成者・サンプル-作成者か
ら、受領者に対する)
【認証手数料】(手数料は全て非課税です。)
① 定款認証
株式会社・特定目的会社で、資本金の額などが
①100万円未満のもの 30,000円
②100万円以上300万円未満のもの 40,000円
③上記①、②以外のもの 50,000円
一般社団法人、一般財団法人、各種法人 50,000円
② 保 存 300円
③ 謄本(同一の情報の提供) 700円
(書面1枚につき20円加算)
※定款(表紙を除く)の枚数に認証用紙が1枚プラス
される。
電子定款作成方法
1. 定款を作成する
電子定款の作成は、WordやGoogle documentを利用して行うことが一般的である。絶対的記載事項・相対的記載事項・任意的記載事項のうち、必要な内容を漏れなく記載する。
定款を作成したら、認証の申請を行う前にFAXやメールなどで公証役場に送信し、内容を確認してもらう。
2. 定款をPDFファイルに変換する
定款を作成したら、オンラインで認証を受けるためにPDFファイルへの変換が必要です。WordやGoogle documentもPDFファイルでの出力は可能ですが、電子定款では電子署名をPDFファイルに付与しなければなりません。
そのため、電子署名の挿入機能がついているソフトを使用しましょう。電子署名ソフトは、登記・供託オンライン申請システムと互換性のあるAdobe Acrobatがおすすめ。
3PDFファイルにした定款に電子署名を付与するためには、電子証明書が必要です。電子証明書とは、第三者が本人であることを電子的に証明した証拠のことで、印鑑証明書と同等の役割を果たします。
電子証明書はマイナンバーに付与されるため、マイナンバーカードを取得して電子証明書の発行手続きを行いましょう。発行手続きは、マイナンバーカード総合サイトからオンライン上で行えます。
4. ICカードリーダライタを利用してマイナンバーカードを読み込む
電子証明書が付与されたマイナンバーカードが用意できたら、ICカードリーダライタとパソコンを用意して読み込みましょう。マイナンバーカードにはICチップがついており、そこから情報を送信できる仕組みです。
これは電子定款に電子署名を付与するために必要なので、忘れずに行ってください。
5. PDF化した定款に電子署名を付ける
PDFファイル化した定款に電子署名を付与したら、電子定款の作成は完了です。電子署名をつける際は、まず登記・供託オンライン申請システムの「PDF署名プラグイン」と公的個人認証サービスポータルサイトの「利用者クライアントソフト」をダウンロードしてください。
上記2種類のプラグイン・ソフトを利用することで、PDF化した定款に電子署名を付けられます。
6 オンラインで定款の申請を行う
電子定款の認証を受けるには、まず登記・供託オンライン申請システムの申込者情報登録が必要です。HPの「申込者情報登録」をクリックし、案内に従って登録してください。登録が完了したら、次に申請用総合ソフトをダウンロードし、定款の申請を行いましょう。
また、電子定款の申請は法人設立ワンストップサービスでも行えます。定款認証から登記申請まで一度にまとめて行えるため、会社設立にかかる手間の削減が可能です。
出典:登記・供託オンライン申請システム
出典:法人設立ワンストップサービス
2. 公証役場の予約を取る
定款認証が完了したら、定款を受け取るために公証役場の予約を取りましょう。予約方法にはオンライン上の予約フォームを利用するかメールを利用するかの2種類があり、管轄の公証役場のホームページから確認できます。
なお、定款認証時にテレビ電話を行った場合は、登記・供託オンライン申請システムを介してデータが送信されます。そのため、公証役場に出向く手間をなくすためにも、認証はテレビ電話を利用することがおすすめです。出典:日本公証人連合会「Q2. 電子公証を利用する手順を教えてください」
3. 必要な持ち物を持参して定款を受け取る
公証役場に出向いて定款を受け取る場合は、以下の持ち物を持参する必要があります。
公証役場で定款を受け取る際に持参が必要なもの
USBメモリ
定款をプリントアウトしたもの
発起人の印鑑証明書
認証手数料など(3〜5万円)
身分証明書
印鑑
電子署名をした発起人以外の委任状(代理の場合)
これらの持ち物に不足があると定款を受け取れない場合があるため、事前に公証役場のホームページを確認し、忘れ物がないようにする。
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