小説 田舎行政書士 第9話
- ezily5
- 2019年12月15日
- 読了時間: 2分
小説 田舎行政書士 離婚業務第9話
江尻様
お世話になっております。小川です。 本日夫と協議し、追加・訂正事項はございませんでしたので この内容で進めていただきたく、よろしくお願いいたします。
また下記について回答いたします。
1 財産分与、扶養的財産分与、慰謝料の支払い期日について →作成していただきました離婚協議書(案)に追記しましたので送付いたします。
2 不動産表示について(登記事項証明書のとおり記載) →作成していただきました離婚協議書(案)に追記しましたので送付いたします。
3 夫の住所、メールアドレスについて →こちらのPC不具合によりヒアリングシートのワードが開けず 追記できませんでしたので以下に記載いたします。
住所 : 971-81 いわき市 メールアドレス : i@yahoo.co.jp
尚、財産分与の対象になる預貯金については以下の通りです。 金融機関 : 株式会社 銀行 支店 預金種別 : 普通 口座番号 : 金額 : 現在も引き落とし等があり残高が変動しますので 明確な金額については離婚協議書発行直前のご連絡でもよろしいでしょうか。 (総額125万円程度になる予定です。)
また大変恐縮ですが、 ヒアリングシートについて何点か修正していただきたい点がございます。
・本人情報 婚姻日 平成7年5月7日→平成7年5月21日
メールの返信があった。一般人とは思えない内容のメール返信だった。小川 洋子はやはり、只者ではないと思われた。googleの検索では、小川 洋子は芥川賞受賞作家だった。
どうやら、同性同名がいるらしい。江尻の前に現れた小川 洋子はどうみても芥川受賞作家には見えない。彼女の美貌とメール内容から判断して会社社長の秘書をしていたのではないか。
会社勤務時代に現在の夫と、社長の紹介で知り合って結婚したのではないだろうか。江尻は想像を膨らました。おそらく、慶応大学などの有名私大出身だろう。彼女の洗練された容姿からは国立大学出身ではないと思われた。
とにかく、小川 洋子に指摘された間違いを訂正しなければならないのは確かだった。
江尻は、離婚協議書を作成する際は、依頼者とメールで綿密に打ち合わせをする。依頼者が納得するまで打ち合わせをする。 そうすることによって、離婚協議書に関するトラブルを事前に防止するのだ。
江尻は早速、PCを立ち上げて、離婚協議書ファイルを開いて訂正を始めた。

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